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セラミックスインジェクションモールド工法による
内径5μmのマイクロセラミックノズルの開発

 セラミックスインジェクションモールド(CIM)工法によるマイクロノズルの製造技術は、(株)長峰製作所が自社の精密金型に関する技術シーズを基に、新たに開発した加工技術である。
 この開発技術により、他社では困難なノズル穴径10μm(最小5μm)のセラミックス製マイクロノズルが製造可能となり、従来金属やプラスチックであったディスペンサーノズル、マウンターノズルのセラミックス化・高性能化が実現した。
 この開発技術は、まず、射出成形によりセラミックス製マイクロノズルの成形体を作成する。この段階で微細ノズル穴を成形体に作り込み、その後、焼成を行う。焼成後に外形加工等の最終仕上げ加工を行い、製品が完成する。すなわち、本開発技術は、成形工程において微細ノズル穴を作り込み、このノズル穴の内面形状が焼成後の完成品に至るまで精度維持出来る新しい加工方法である。開発技術のポイントは、下記のとおりである。


<1>極細・超精密コアピンが成形体の成形圧力に耐えることを可能にした金型設計技術
 コアピンの形状転写により、成形体に微細ノズル穴を作り込むが、通常の方法では、コアピンが容易に折損・破壊してしまう。開発技術では、精密金型の技術シーズを基に独自の成形方法や原料流動・金型構造を考案し、成形体に微細ノズル穴を作り込むことを可能にした。


<2>微細・超精密コアピンの研削加工技術
 コアピンの表面性状は、成形体の離形性を良好にするため、形状精度を得るための精密加工のみならず鏡面加工を施す必要がある。この加工に自社の金型精密研削技術とELID(電解インプロセスドレッシング)研削技術を応用し、極細コアピンの超精密形研削加工と鏡面研削加工の両立を実現した。




<3>セラミックスの高精度形状制御技術
 通常、セラミックスの穴加工は、焼成後のセラミックス素材に対し、後加工として、超音波加工や超音波援用研削加工等の除去加工が適用される。これは、セラミックスの焼成時には大きな体積収縮(ジルコニアの場合、数十%)を伴うため、成形時の形状精度を焼成後において相似形として維持することが困難なためである。今回の開発技術では、セラミックスの焼結工程における材料の体積収縮を高精度で制御できるセラミックス部材の射出成形・焼成技術を確立した。

 従来、セラミックス製マイクロノズルの先端穴径は約30μmが最小値であったが、上記の技術開発により、マイクロノズル先端穴径φ10μm(最小5μm)、ノズル先端外形15μm(先端肉厚5μm)のセラミックス製マイクロノズルの製造が可能となり、同マイクロノズルの高付加価値化が実現した。